2023.9.26

フリーランスで仕事と育児を両立できる?メリットとデメリットを解説

在宅でも働きやすく、時間の融通が効くフリーランスは、仕事と育児の両立がしやすいと考える人も多いのではないでしょうか?この記事ではフリーランスの働き方と子育てを両立するメリット・デメリットと、フリーランスが活用できる育児支援制度を解説していきます。

フリーランスが仕事と育児を両立するメリット

フリーランスが仕事と育児を両立する際にメリットとして、以下のような点が挙げられます。

・在宅で働きやすい
・仕事の量や時間をコントロールしやすい
・子供の急な発熱やトラブルに対応しやすい
・子育てがしやすい環境への移住が検討できる

それではそれぞれについて、詳しくみていきましょう。

在宅で働きやすい

自分に合った仕事や働き方を選ぶことができるフリーランスには、在宅案件も選択することが可能です。在宅であれば通勤時間もありませんし、最近ではオンライン会議で子供が同じ部屋にいてもあたたかく受け入れてくれる企業も増えているようです。

また仕事の間の時間を使って掃除や洗濯をしたり、料理の作り置きをするなど時間を有効活用したり、うまく気分転換をすることもできます。

仕事の量や時間をコントロールしやすい

フリーランスの場合、どのくらいの稼働時間で、どのような仕事をするのかを選び、1日や1週間のスケジュールをある程度自分で決めることができます。

週5出勤が必須であったり、勤務時間が決まった働き方の場合、急なトラブルや予定変更で会社を休むことは難しいですし、平日に予定を入れる場合は事前に有給を申請しなければなりません。自分でスケジュールを調整できるフリーランスであれば、子供の行事や急な病院など、臨機応変に対応することができるのは大きなメリットと言えるでしょう。

子供の急な発熱やトラブルに対応しやすい

子供が小さいうちは、急な発熱や体調不良など、予測ができないことも多いものです。その都度会社を休んだり早退するのは心理的にも負担がありますし、会社から学校まで向かう時間もかかってしまいます。

在宅勤務やある程度柔軟なスケジュール調整が可能なフリーランスであれば、子供の急なトラブルにも対応することができます。多少その日やるべき仕事のスケジュールが崩れても、次の日に多めに稼働する、子供が就寝してから対応するなど、自分で対処することもできます。

子育てがしやすい環境への移住が検討できる

コロナ禍でリモートワークが普及し、場所に縛られることなく、理想の子育て環境を求めて移住する人が増えています。「もう少しゆったりした環境で子育てしたい」「自然の多い環境で子供と過ごす時間を増やしたい」など求めることは人それぞれですが、フリーランスだからこそ住む場所の選択肢が広がったという人も多いようです。

引っ越したことで子供に友達がたくさん増えた、子育てを助け合えるファミリーが近くにたくさんできて心強い、など子供にも親にも良い変化が期待できるかもしれませんね。

フリーランスが仕事と育児を両立するデメリット

このようにフリーランスが仕事と育児を両立するメリットはたくさんあるものの、両立することが難しい場合も考えられます。

例えば子供がまだ小さくずっと家にいる場合、近くで見守ることができる一方、子供がいる環境の中で仕事に集中することが難しいこともあるでしょう。また急な予定変更のため、時にはその皺寄せで過密なスケジュールになる可能性もあります。

それでなくても自分の時間を確保することが難しい時期であるため、仕事と育児のバランスに悩むこともあるかもしれません。

フリーランスとして働きながら子育てをするときに知っておきたいこと

フリーランスとして働きながら子育てをするにあたって、さまざまなメリットをお伝えしましたが、下記のような実態があることも知っておきましょう。

・会社員に比べて子育てに使える保障や支援制度が少ない
・フリーランスが活用できる育児支援制度がある

会社員に比べて子育てに使える保障や支援制度が少ない

育休は育児休業と育児休暇の2種類があることをご存知でしょうか?

育児休業とは、1歳未満の子ども(場合によっては、1歳6ヶ月や2歳まで)を育てる従業員が就業先に関係なく仕事を休むことができる、国が定めた制度のことです。

職場復帰するのが前提ですが、出産や育児を理由に休んでいる間の収入は、事業者からの申請で雇用保険から一部補填してもらうことが可能です。
育児休暇とは、子育てをする人のために事業者が独自に設ける休暇のことです。育児・介護休業法では、事業主に向けて「育児目的休暇の設置」が努力義務として課されています。

国が定めた休暇制度ではなく、最終的には事業者の判断によって設置されるものなので、休暇を取得できる対象者や期間、給付金、名称などは就業先によって異なります。

残念ながら、フリーランスは育児休業・育児休暇のどちらも利用することができません。

フリーランスが活用できる育児支援制度がある

しかしフリーランスでも活用できる育児支援制度もあります。利用できるなんて知らなかった!ということにならないよう、自分にも活用できる制度がないか、調べるようにしましょう。

フリーランスが活用できる育児支援制度には、以下のようなものがあります。

① 妊婦健診の補助
妊婦健診の費用には、各自治体が実施する補助制度があります。健診の回数や補助金額は自治体によって異なりますが、平均14回以上の健診に対して約10万円ほどが補助されています。

利用する方は事前に住んでいる自治体に問い合わせて、参考資料や申請書を直接受け取りましょう。

➁ 出産育児一時金
出産育児一時金は、健康保険から支給されるお金です。国民健康保険に入っていると、フリーランスでも出産育児一時金を受け取ることができます。市役所に申請することで、出産にかかる費用のうち42万円が軽減されます。

参考:出産育児一時金について(全国健康保険協会)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat620/r310/

③ 国民年金保険料の免除

2019年度から産前産後期間の国民年金保険料の免除制度が始まっており、フリーランスでも出産前後の4ヶ月間は国民健康保険料が免除されます。例えば、仕事ができない状況で収入がない場合、国民年金保険料の免除を受けると支払わずに免除を受けることができます。

出産予定日の6ヶ月前から届出ができるので、免除を受けたい方は市区町村に忘れずに申請することをおすすめします。

参考:国民年金保険料の産前産後期間の免除制度(国民年金機構)https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20180810.html

④ 児童手当

3歳から小学校修了までは、第1子と第2子が10000円、第3子以降は15000円、中学生は一律10000円の児童手当が支給されます。年収960万円以上の世帯は、一律5000円支給されるので、自分がどの程度受給できるのか確認しましょう。

児童手当の支給は申請した月の翌月分からなので、受給する場合はお住まいの各市区町村の役所に速やかに申請しましょう。

➄ 子どもの医療費助成

子どもの医療費助成は、各自治体が行っている制度です。例えば、子どもが病院で診察を受ける場合、各自治体が医療費を助成してくれるので、経済的な負担を減らすことができます。

助成内容は各自治体によって異なるので、お住まいの市区町村のWebサイトなどで確認してみてください。

今回はフリーランスの働き方と子育てを両立するメリット・デメリットと、フリーランスが活用できる育児支援制度について解説しました。

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